【実話!】FXで3度破産したサラリーマンの話
FXをする目的っていったい何でしょうか?
ほぼすべての人が「お金が欲しいから」ではないでしょうか。
FXで何億も稼いで、あんな会社はやく辞めてやる、いまに見てろってところでしょうか。
しかし、FXという世界は思ったよりも厳しく過酷な世界で、はじめのうちは勝っていても、そのうち必ずつまずいて資産の大半を失ってしまいます。
この原因は同じ手法では永遠に勝つことはできないという理由からです。
相場は常に変化していきますので、トレーダーもその変化に対応していかなければなりません。
また、ベットする金額が大きくなればなるほど、負けたときに冷静でいられなくなります。
メンタルを安定した状態に保たなければ、損失を取り返したい気持ちからブレーキがはずれてしまい、一夜にして資産の大半を失ってしまうことになります。
おそらく勝てるようになった人でも、初心者のうちに一度は必ず破産か退場に近い経験をしているのではないでしょうか。
実は退場してからがFXの本当のスタートなのです。
FXでは一攫千金を狙い、レバレッジ最大で取引を続ければ数日もあれば資産を倍増させることは可能です。
しかし倍増させることができるということは、逆に言えば資産が数日で半減することもあるのです。
そしてそんな取引を続けていれば、いずれ破産するのは確実です。
FXで勝ち続ける方法は、決して一攫千金を狙わずに、日々勝ったり負けたりしながら、トータルでプラスにすることだと思います。
1回の取引での利益と損失を1:1にするならば、100回取引して55回勝って45回負けるような感じです。
そうすれば取引10回分の利益になります。
全部の取引で勝とうとせずに、100回取引して勝ちこせるようになることがFXで安定して勝つのに必要なことです。
そのためには1度の取引で資産を倍増させたり半減させたりしていては、軍資金もメンタルも持ちません。
金銭的にも精神的にも負担にならない状態で取引をすることがもっとも大事なことです。
僕もそのように思えるようになるまでずいぶんと時間がかかりました。
これまで幾度となく「もうFXは極めたぜ」という有頂天と「マジFX無理ゲー」という絶望を味わってきました。
今日は僕のこれまでのFXを振り返ってみたいと思います。
僕は6年に及ぶFX人生で3度の大失敗をしています。
1度目の失敗は2011年東日本大震災
僕がFXを始めたのは2010年の夏頃でした。
パチスロで貯めたお金を運用しようと独学で始めました。
150万円の入金で始めて、主に豪ドル円をスワップ狙いでロングしていました。
順調に資産は増えて最高で230万円ほどになりました。
しかし翌2011年3月に東日本大震災が起こります。
FXにも悪い意味で慣れていてレバレッジをあげてロングのポジションを重ねていました。
そして来る3月17日、僕は資産をたった1日の下落で40万円にまで減らしました。
このときはレートもとまり口座にログインすらできませんでした。
なんとかログインできる状態になったときにすべてのポジションを決済しました。
40万まで資産は減らしましたが借金にならなくて良かったです。
その後、残った40万でやけくそになり全力ロングを続けた結果、
本当に運がよかっただけですが200万円まで資産が戻りました。
いまでは懐かしい思い出です。
2度目の失敗はアベノミクスで成功してからの大損失
前回の失敗から1年後の2012年になりました。
僕は短期投資用のデイトレ口座と長期投資用のスワップ口座に分けて運用するようにしていました。
長期投資では確実に資産が増えるような安全運用をして、短期投資では一攫千金で億を目指すよという2本立ての戦略です。
短期口座では勝ったり負けたりしながら経験を積んでいました。
そして2012年11月頃からアベノミクスがはじまりました。
アベノミクスでドル円は70円台から120円台まで上昇しました。
僕も短期口座も日々激変していきました。
当時の口座残高の記録がとってあります。
月 | 口座残高 | 月増減 |
---|---|---|
2012年9月 | 1,289,922 | 0 |
2012年10月 | 1,618,284 | 328,362 |
2012年11月 | 2,141,634 | 523,350 |
2012年12月 | 2,838,680 | 697,046 |
2013年1月 | 3,388,324 | 549,644 |
2013年2月 | 1,688,754 | -1,699,570 |
2013年3月 | 1,482,923 | -205,831 |
2013年4月 | 2,406,435 | 923,512 |
2013年5月 | 1,436,077 | -970,358 |
2013年6月 | 1,426,053 | -10,024 |
2013年7月 | 1,426,053 | 0 |
2013年8月 | 728,926 | -697,127 |
2013年9月 | 1,823,708 | 1,094,782 |
2013年10月 | 2,211,418 | 387,710 |
2013年11月 | 2,652,969 | 441,551 |
2013年12月 | 4,044,594 | 1,391,625 |
2014年1月 | 1,350,879 | -2,693,715 |
いま振り返ってみてもものすごい金額が動いています。
気づいてほしいのは大勝したあとに大敗がやってきている点です。
2013年1月まで倍倍ゲームのように338万まで資産を増やしましたが、その後1ヶ月で半分の168万まで減らしています。
その後立て直して2013年12月には最高の404万まで増やして絶頂期を迎えますが、その後1ヶ月で資産は135万までなんと3分の1になってしまいました。
僕のこのときの例のように、倍倍で増やすような取引を続けていては、いずれ訪れる不調な時期に一気に資産が半減してしまうのです。
さらに、1度負けてしまうととても損した気持ちになり、資産の最高地点まですぐに取り返したいという欲求にかられて、無理な取引を繰り返してしまうのです。
2013年2月の資産を半分にした経験をして、同じ過ちは繰り返さないようにしっかりと備えていたのに、翌年の1月に今度は資産を3分の1にしてしまいました。
このときはさすがに心が折れましたね。
3度目の失敗も大勝のあとでした
アベノミクスでの失敗のあとも僕はFXを続けていました。
そして翌年もなんと僕は同じ過ちをしてしまうのです。
2014年の話です。
2014年は苦しい年で10月までの収支が-93万円でした。
しかし11月に+40万円、12月に+97万円となり年間収支も+44万円と逆転することができたのです。
ちなみに勝因は上昇トレンドに乗れたことです。
当時のドル円の動きは11月は112.6円→118.6円、12月の高値は121.8円でした(12月終値は119.7円)
で、ここまではよかったのですが、翌2015年1月の収支がなんと
-166万円!!
勝った分どころかそれ以上の金額を溶かしてしまいました。
この失敗で僕が学んだことは破産するほどの大損失は、大勝ちのあとにやってくるということです。
一攫千金のトレードは必ず破産する
このように僕は3度の大失敗を繰り返しています。
(今年2017年もすでに100万円負けていて4度目の大きな失敗をしてしまっていますが)
FXは良いときは大きく資産を増やすことができて、精神的にも「無敵状態」になれるのですが、必ず悪いときも訪れます。
良いときも悪いときも同じ精神状態を保ち、レートをあげるときは細心の慎重をはらい、決してルールを破らないという強い決意で臨まないと勝ち続けることはできないでしょう。
僕もFXを始めた当時はパチスロで1000万勝っている実績からFXでも勝つ自信もありましたし、自制心も持ち合わせているつもりでしたが、そんなものは幻想でした。
自分の弱さをこれでもかというくらい見せつけられて、やっと自分や人間の弱さに気付いたところです。
この先安定して勝てるようになるかは分かりませんが、
あきらめずに続けることしか成功への道はありません。
自分を信じてこれからも精進していきたいと思っています。
一攫千金を夢みてFXをはじめようとしている人や、いま調子がいい人に伝えたいことがあります。
FXは本当に怖いものだということです。
僕のような失敗しないように気をつけていただければ幸いです。
そしていつか会社を辞められるくらい稼げるようになってやりましょう。
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